推薦図書 by教員

2016年度

2016年度 推薦図書

顎関節症診療ハンドブック

日本大学歯学部歯科放射線学講座 本田和也 他3名【編】 日本大学歯学部の先生方【著】 (メディア・2018)

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推薦者 荒木正夫(歯科放射線学講座)

顎関節症を克服するための診査と診断のために

近年、顎関節部に疼痛を持って歯科医院に来院する患者さんが多くみられます。

患者さんにとって歯や口腔顔面部の疼痛ほど不快なものはありません。

歯科臨床で今学んでいる学生さん、顎関節症の専門医ではない研修医や歯科医師の方々、これから一般歯科医院で働く方にとって、幅広く図解入りで簡素化したこの『顎関節症診療ハンドブック』の活用によって、顎関節症へのアプロ-チが、あなたにとって1つの治療方針に役立つこととなるかも知れません。

また、これから顎関節症の治療を行う前に治療に悩まないためにも、是非とも、この本を手元に置いて活用していただければと思います。

2016年度 推薦図書

歯科医師のための産業保健入門 第7版

日本歯科医師会【監修】(口腔保健協会・2016)

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推薦者 田中秀樹(衛生学講座)

地域保健において、産業保健の分野は

つかみどころがない・・・

と感じる人もいるのではないでしょうか。

産業保健は、対象となる人の年令・職種が幅広く、この分野における歯科の法的な立ち位置も複雑です。また、疑問点を専門書で調べようとしても、多くの本は行政や医科からの視点で書かれており、歯科にかかわる記載が充分でないことも勉強を困難にする原因の1つかと思います。

本書は、歯科医師国家試験に必要な知識が十分に網羅されていることは勿論、産業保健と歯科医師のかかわりについて、法律や実務だけでなく、「産業歯科医の成立」に至った歴史的な背景まで丁寧に解説した本です。それゆえ、歯科医師として産業保健に関わるようになってからも、この分野の勉強に悩んだら開いてみる価値のある本だと思います。

2016年度 推薦図書

2016年度推薦図書 長生きは「唾液」で決まる!
:「口」ストレッチで全身が健康になる

日本大学歯学部摂食機能療法学講座 教授 植田 耕一郎【著】 (講談社・2014)

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推薦者 佐藤光保(摂食機能療法学講座)

長生きの秘訣が何かしっていますか。

・・・実は「唾液」なんです。

口の健康を保つためには、歯ごたえのあるものを食べているか、歯磨きの習慣があるかは、とくに大きく騒ぎ立てるような問題ではなく、唾液をしっかり出すことこそが重要なんです。

長年歯科医師として「摂食機能」という観点から患者さんを診てきた当講座の教授 植田耕一郎先生ならではの切り口で唾液が持つ力、唾液が全身に及ぼす影響などを分かりやすく解説されています。また、健康を保つために実際に唾液をだすためのトレーニング「口ストレッチ」を紹介している一冊になります。

この本は歯科医師向けよりも一般の方向けに書かれている本ですが、我々歯科医師が読んでも唾液と健康の関係など面白く勉強することができます。家族に飲み込みの障害(摂食嚥下障害)を持っている方や高齢者の健康に興味がある方はもちろんのこと、学生にも是非読んでもらいたいと思います。

2016年度 推薦図書

図書館「超」活用術 : 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける

奥野宣之【著】 (朝日新聞出版・2016)

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推薦者 堀米 拓哉(図書館事務課)

【国内史上最高の図書館解説本 一度でいいからめくってみよう!】

図書館の使い方に関する本はいろいろと出ているのですが、この本は決定版といえる内容を持っています。

利用者の視点から、最新の図書館事情を交えつつ、なぜ図書館は使えるのか、役に立つのかをわかりやすく解説しています。

図書館の資料は探しにくいとよく言われるのですが、ちょっとした決まり事(図書館の特徴)を知れば、自在に資料探しができるようになります。

検索と足を使った探索を組み合わせれば、資料を探し出すだけでなく、発想力も生まれ、疑問を整理することができることがよく分かります。

著者はフリーのジャーナリストで、図書館司書の資格も持っており、「本当に必要だから」図書館を使うということが明解に書かれています。

2016年度 推薦図書

基本から学ぶラテン語

河島思朗【著】(ナツメ社・2016)

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推薦者 佐藤 恵(生物)

解剖学や生物学で使用される言葉の中にはラテン語由来のものが少なくありません。
特に「学名」は世界共通の正式な生物の名称で,ラテン語で表記をし(ヒトHomo sapiensはラテン語で賢い人) ,固有名詞が使われる場合もラテン語の語尾変化を受けます(キタメダカOryzias sakaizumiiは研究に貢献した酒泉満先生への献名)。
小学生のころに夢中で覚えた恐竜の名前も実は学名をカタカナ表記したものです。
いわゆる微生物の名称も例外ではありません.生物の名称は第1学年後期の「遺伝学」でも詳しく取り上げます。
学生が専門用語や学名を学ぶ際に,また,教員が授業する際に良い参考になると考え本書を推薦いたしました。

2016年度 推薦図書

公衆衛生がみえる 2016-2017

医療情報科学研究所【編】(Medic Media・2016)

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推薦者 伊澤光(法医学)

歯科医師国家試験の合格率は、全国平均65%と厳しい状況が続いており、勉強に焦りを感じている人も多いことでしょう。

勉強のコツは、教科ごとに独立して勉強するだけでなく、蜘蛛が巣を張る際に小さな虫を捕るために網目を小さくするかのごとく他の教科の知識と連結させ、頭の中の網目を小さくすることです。

この本は、法医学、衛生学、医療人間科学分野等をうまく連結し近年の法改正や公衆衛生を、イラストを含めながら分かりやすくまとめています。

部活の帰りに疲れた体でも、眺めているだけで勉強になるこの一冊をぜひ手に取ってみてはいかがですか?