解剖学第Ⅱ講座
講座紹介
当講座は本学部の主に2年生が受講する歯の解剖学、全身あるいは歯と口腔の組織学、初期発生および顎顔面や歯の発生学などの教科を担当しています。これらは我々のからだの構造や成り立ちを顕微鏡レベルで学び、ミクロの形態が示す意味や、機能との関係を理解しようとする学問です。見知らぬ街を訪ねたときにまず地図を手にするように、生命科学を学ぶ誰にとっても、ミクロの形態学は学びの出発点にあり、その後のナビゲーションを約束する羅針盤となります。70兆ともいわれる我々のからだを構成する細胞も、たったひとつの受精卵から育まれています。生きて、今ここに存在しているという我々、その実体をきちんと観て理解することは、機能、疾病、治療法やその機序の理解を机上のものとせず、医療人として患者さんと向い合うための大前提です。医学の原点に解剖学あり。ミクロの形態の世界は、宇宙や深海を凌駕する今なお広大なフロンティアです。